2022/10/15 17:48
今年もunknown asiaにレビュアーとして参加しました。
精度の高いアーチスト120組の皆様の作品を拝見いたし、心地よい疲れとともに最先端の表現に刺激をいただきました。僭越ながらその中から選ばせていただいたアーチストは[A-06] 稲垣 尚毅さんです。
稲垣さんの作風には、一見同じ作家が制作した作品に見えないのが特徴で、常に描きたかったものを無心で描く「一貫性のないことが一貫性」といったスタイルが特徴。また稲垣さんは書家としても11年間活動されていることから、言葉の表現力もあり自然体で語られるご自身のキャラクター性も作品の一部になっているのが強みに感じます。
刹那を大切にされる制作スタイルは、その瞬間に感じたまま手を動かして表現されるが、結果計算されたかの様な美しい構図バランスで仕上がっているところが素晴らしいと感じます。
作品「LIFE 」は人工と自然の融合。本物の苔と絵の具・メディウムで作った苔で鳥瞰したかの様な作品は、今後ますます拡がるバーチャルとリアルを行き来する時代に相応しい作風に感じました。
デザインソースのひとつとしても魅力的で、建築・インテリアの空間の新たなアート提案としてと興味深い作品です。
https://unknownasia.net/artist/artist_detail.php?lang=&aid=171